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2007年9月25日 (火)

現場主義

さて、建築もいろいろ進んでくると、思いもしなかった問題も起きてきます。

何が一番困ったかって、玄関が収まらない。もともと基礎の配筋を始めたときに、玄関部分を立ち下げているようには見えず、指摘したところでようやく玄関部分を立ち下げました。今思えばあの時点で計画をしっかり確認しておけばよかったのかも知れません。

プレカットの木材が入って上棟がありましたが、これも入り口がない。大引きが玄関のところにまで横たわっています。大引きは木材なので、アンカーボルトを確認してノコで切断。しかし今度は玄関の立ち下げ部分の幅が狭く、横幅を広げるために基礎をはつりました。

最大の難関は敷居。玄関のタタキよりも50mm以上も高く、明らかにまたがないと出入りできません。床高を抑えている関係で、2階床はタタキからの高さが30mmしかないのですから、このままでは一度水が入ったら家の中が深さ20mmのプールになってしまいます。

Oさん曰く、「雨水を升まで流すのに玄関前を通してぐるっと家を一周させる必要があり、配管の一番低いところから勾配を確保していくと、敷居の高さをここまであげないと屋根の雨水が流れなくなってしまいます」とのこと。屋根の雨水の処理も大事ですが、玄関からの浸水はどうしたらいいんですかぁ?大体、もらっている図面では敷居はこんなに高くなく、搬入されている玄関サッシもそれに合わせてありますから、玄関サッシも入りません。つまり、はじめから計画されたことではなく、やってみたらこうなったということです。

大工さん、設備屋さん合わせてすったもんだした挙句、雨水計画は見直しで玄関前は雨水配管を通さずに南北に振り分けることとし、玄関から道路までは傾斜をとって水が流れるようにすることとなりました。(一部は浸透升を設置して誘導)

雨水を南北に振り分けることにした代償は南側の雨水配管が基礎との取り合いの関係で地中に埋められず、地上に出てしまうこと。あまり美しくなく、物がぶつかって破損するリスクが高くなるなどの欠点はありますが、隣家との境界であり、人がほとんど入らないスペースです。玄関が収まらないことに比べればたいした問題ではないということでこの方法で行くようにお願いしました。

この問題で発覚したのは、Oさんの細かい部分のチェックが粗いこと。お風呂の排水スペースもなく、やはり一部基礎をはつる必要がありますし、2階の電気配線を引き回すスペースもなく、どこか梁に穴を開ける必要がでそうです。予定していたドアが入らないところもあり、これも既製品から特注品に変更です。

Oさん的には「図面でちゃんと指示してあり、それで収まるはず」というのですが、家なんて誤差が10mm程度はすぐに起きてしまうもの。現場を確認して修正、調整を取っていかなければならないはずなのに、なんだか現場の人とはあまりコミュニケーションが取れていない模様。これからも問題が起きないか非常に不安です。施主自ら細かくチェックして行くしかないのかなぁ。工務店任せの仕事しかした事のない建築家なら仕方がないのかもしれませんが、もともとの触れ込みが「分離発注の経験あり」なのですから、もっときちっとして欲しいものです。

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